時代への視点  
第184号
 稲城市長石川 良一

モンゴル国立馬頭琴(ばとうきん)交響楽団の演奏に感激 ('08,02,01)

 昨年の晩秋の一夜、浜松町のメルパルクホールでのモンゴル国立馬頭琴交響楽団のコンサートに誘われました。もう10年程前のこと、都議会議員の有志がパルテノン多摩の大ホールで急きょ、馬頭琴交響楽団のコンサートを催すことになり、私もお手伝いしました。馬頭琴のコンサートは、その時が初めてでしたが、美しくそして迫力のある演奏と歌に圧倒され、思わず涙が流れる感動を味わいました。そのことが縁で、今回のコンサートに声が掛かったわけです。
 会場に入ると、なんと皇太子殿下が私の席のすぐ近くにお見えになるではありませんか。殿下はモンゴルとの交流を深め、モンゴル音楽を愛好しておられるとは聞いていましたが、一緒にコンサートの席に着けたというだけで、開演前にすでに私の胸の鼓動は頂点に達していました。馬頭琴は2本の弦と棹(さお)の天辺に馬の頭の彫刻を持つ弦楽器です。他に中琴・大琴・モンゴル楊琴(ヨーチン)・打楽器各種とホーミー(モンゴル民族独特の複雑な発声法による歌唱)も加わった27人の交響楽団です。
 遠くの大草原から、かすかに見える朝日が少しずつ光を増してくる、そんな中央アジアの大草原を思わせる音色から、コンサートはスタートしました。軽快にして勇壮、その心地よく繰り出される馬の蹄(ひづめ)のようなテンポと変幻しながら伸びていく弦楽器のメロディーに身も心も包まれていきます。聴衆は、モンゴルのオペラの第一人者に情緒を揺さぶられ、不思議な響きのホーミーに自然と人間の奥深さを味わいます。また日本のヒット曲「千の風になって」が艶(つや)やかなメゾソプラノで歌い上げられ、唱歌「ふるさと」が悠然と奏でられ、モンゴルの大草原を風と共にゆったりと流れるように旅する至福の時間は、アッと言う間に過ぎていきました。
 皇太子殿下も最後まで惜しみない拍手を送り続けておられました。会場を後にするとき、明日のことを思うとその偶然に二重の感激を覚えていました。というのも、翌日は天皇皇后両陛下がご臨席される地方自治法施行60周年の記念式典に出席することになっていたからです。馬頭琴と素晴らしい夜に感謝感激!
 

時代への視点 No,184('08,02,01) 


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