時代への視点  
第166号
 稲城市長石川 良一

中央図書館 開館まで苦節15年! ('06,08,01)

 去る7月1日、待望の稲城中央図書館がオープンしました。開館までの経緯を簡単にたどってみます。
 私が市長として仕事を始めたのが、今から15年前の平成3年4月でした。10カ年の長期計画がスタートした年で、中央図書館建設は目玉事業の一つでした。この長期計画では、税収が毎年11.4%伸びていくことを前提としており、人口も平成12年で10万人を超えると予測していました。図書館計画は、市民参加による「市立中央図書館建設審議会」が結成され、4千Km以上の図書館を建設することを求める答申書も出され、基本構想も予算化され着々と進んでいました。しかしバブル経済崩壊の影響で、現実と計画の乖離(かいり)が平成6年になると修正しようもなくなり、見直し作業に入りました。当時の10カ年計画のもう一つの目玉に市立病院の建て替えがありました。図書館建設は、13年度以降の事業として凍結し、市民の生命にかかわる病院の建設を優先する苦渋の選択をせざるを得ませんでした(市立病院は10年に建て替えが終わり、前回紹介したように高い評価を得ています)。
 その後13年度以降の第三次長期総合計画の中に中央図書館建設を位置付け、いよいよ検討という段階で「公共施設は、造ったはいいが使われないで維持管理費が膨大になる」というハコ物批判に応える必要がありました。建設費はもちろんのこと、長期的にサービスのレベルを決定しコストを明確にすることで、財政計画を明確にすることが求められました。もう一つは、学習室の強い要望がありました。しかし従来の市直営方式では、財政的にとても学習室まで建設することは困難でした。そこで低いコストで高いサービスを提供できる、東日本では初めてのPFI方式の検討・導入となったわけです。
 オープン初日から多くの市民に利用していただいています。しかも図書館計画はこれで終わりではなく、若葉台駅前の新文化センター内図書館計画も着々と進んでいます。これが実現するとわずか4Km四方の自治体で、6館の図書館が揃うことになります。既に23万冊の蔵書を有し、更に中央図書館の36万冊を加えると、市民一人当たりの保有図書数、貸し出し冊数とも全国のトップクラスに躍り出る日も目前です。
 

時代への視点 No,166('06,08,01) 


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