時代への視点  
第141号
 稲城市長石川 良一

 三位一体改革に思う! ('04,07,01)

 小泉首相が進める国庫補助金の削減と、地方交付税の削減、そして地方への税財源の移譲を同時に進める、いわゆる三位一体改革の実施について、この春地方から厳しい批判の声があがりました。国と地方の財源比率は6対4ですが、実際の支出は逆に4対6となっており、この歪みがひも付き補助金といわれるもので、中央集権体制の源となっており、自由な地方の自立を阻む要因と言われています。
 今回、国から地方への補助金は1兆円削減され、地方交付税等も2兆9千億円減額され、代わりに地方への税源移譲は6千500億円にとどまり、合計で地方は前年と比べて3兆2千億円の減収となってしまったというものです。稲城市でも3億6千万円の減収となりました。特に都道府県では、予算が一時組めないような事態となってしまいました。
 国の一般会計予算額82兆円を単純にサラリーマンの家計の収入を800万円と仮定すると、自分で稼いでくる給料は約450万円で、借入金が350万円となります。使い方は長期のローンの返済に200万円、子供(地方)に150万円送金し、生活費は450万円となり、残っているローンは給料の12年分の5千500万円になります。
 一方、地方全体では、給料は550万円で、借り入れが150万円、親(国)からの仕送りが150万円あり、合計で国とほぼ同じ850万円の収入となります。支出はローン返済に150万円で生活費は700万円です。ローン残高は2千万円で年収の4倍となります。
 ちなみに稲城市は、給料は660万円、親から40万円の仕送りがあり、借り入れは100万円で収入は800万円。ローン返済に100万円、生活費は700万円で、ローン残高は600万円程となりますが、貯金も300万円持っているということになります。
 地方が求めている支出の6対4をまずは5対5にしていくことは当然のことと言えるでしょう。しかし一方で、国の450万円の給料で800万円の生活は誰が見ても異常なことです。
 麻生総務大臣から、8月20日までに地方は自ら国からの補助金削減案を取りまとめるよう求められています。国も地方も財政をスリム化し、ローン地獄からの脱却が必要で、まさに正念場を迎えていると言えます。

 

時代への視点 No,141('04,07,01) 


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